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コラム37 奥様は・・・・(2) 2012.5.25

前号に引き続き、私の最近の言葉から。


2.

『ワンシグマ(1σ)』:ロワール古城ホテル大返し事件
栄養系種苗ビジネスは、生鮮物を扱うわけですから、当然ながら大きなバラつきが生じます。
この理解は大変重要です。
「コピーであるから遺伝的には均一だが、苗の規格(大きさ、太さ等)のバラつきは極めて大きい」栄養系種苗ビジネスと、「(篩などで選別されているので)商品規格は極めて均一であるが、(固定品種にしろF1ハイブリッドにしろ)遺伝的には厳密には均一ではない(よって、系統選抜は有効な)」種子系種苗ビジネスが混同されているケースをよく見かけますので、注意が必要です。
皆さんは「6σ(シックスシグマ)経営」という言葉をお聞きになった事があると思いますが、これは、「品質管理基準が6σ」の事であり、「生産量の99.9999%が管理基準内の適合品であるような正確精密な工程管理」という意味です。
当然ながら、栄養系種苗ビジネスでは、6σなんてことは土台無理な話です。
そのかわりに、私は「1σ(ワンシグマ)」を標榜しています。
すなわち、「生産量の68%が管理基準内の適合品であり、32%は不適合品」、要は、『1/3は諦める』のです。
栄養系種苗ビジネスにおいては、決して完璧を目指してはいけません。

時々、本当の猫かと思うほど「我侭きまま」の奥様に仕えるのも同様です。
『1/3は諦める。3回に1回は不具合が生じる。』と諦観すれば気が楽です。
1998年の秋に、前回のアントワープ事件同様、突然に、『ロワール地方へ行け。2泊とも古城ホテルだ。』という指示が、舞い降りてきました。
聞けば、現地のJAL系ツアー会社との間で、古城ホテルの予約も完了しているとの事。当然ですが、私もリスクマネジメント上の警戒警報が鳴って「勝手に決めて大丈夫かなあ・・ちょっとやばいかなあ・・」と感じますが、決して口に出してはいけません。
猫族は他人に指示されるのを極端に嫌います。
また、一旦決めたら、もう梃子でも動かないのですから。
じゃあどうする???
『まな板の鯉。1/3は諦める。』のです。
毎回毎回、大変な思いをするのであれば耐えられませんが、3回に1回ならば平気でしょう。
逆に3回に2回は万全を期して先手を取り、完璧に手配して、完璧に楽しみ、完璧にパフォーマンスするのです。

さて、古城ホテルの結果や如何に・・
案の定、古城ホテルの古さと陰湿さ、そして、人里離れたロケーションにも、一泊めはなんとか我慢した奥様は、2泊目の古城ホテルに着くなり、「こんなホテルはいやだ、オランダに帰る。」宣言をされました。
あのパリの環状線をやっとのことで抜け出してロワール地方までやって来たのに・・・
(フランスの道路は車線が明白でなく本当に怖いんです)
当然ですが、運転手の私は、オランダまでの数百キロを休む事無くひたすら運転。
ただ、『1/3は諦める』刷り込みが自分自身に対してできていたので、あまり疲れなかったのを覚えています。(単に若かっただけかも・・)


(なお、あまりにビビッドなので今週も英文は無し、です。)



2012年5月

代表取締役社長 清水 明


With Best Regards,

Akira Shimizu

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