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育種のトビラ
第4回:これが本命かも?

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人気雑誌『PLANTED』(以下プランテッド)とこのコラボ企画は、雑誌の発売日より少しだけ早く、今年の1月からスタートしていました。2007年末に行われたトークショーや関心空間で集められた読者のアイディアをもとにして、いくつかの植物種が選定されていたのです。これらについては既に弊社植物開発研究所の温室に育種材料が集められ、それぞれ育苗中であったり交配中だったりしています。プランテッドの次号(7月26日発売)が出るまでの間に、それらを1つずつ紹介していくことにしましょう。ただし具体的な植物種名はまだ内緒です。(2008年7月)

◆第3のコンセプトは・・・

1つ目のコンセプトは『香り』で、2つ目のコンセプトは『インドアプランツ』だと紹介してきたが、今月は第3のコンセプトを紹介する番だ。今回はキーワード探しをするまでもなく、もしこのような何でもありのプロジェクトがあったら必ず挑戦してみようと考えていたターゲットだ。それは、『食』。私は花の育種が専門であり、食用植物については育種経験が全くない。だがどちらも同じ植物だし、花よりも新鮮な気持ちで取り組める分だけ面白くなりそうな気がしていたのだ。


普通の人なら、花に代表される観賞植物よりも口にできる食用植物の方に興味を持つ。『食べてしまいたい』というフレーズは最高の愛情表現にもなったりするし、『花より団子』のことわざは人類普遍の真理なのだろう。事実、関心空間の事前アンケートでも、『花を見て楽しみ、葉も実も食べられるのがいいな。』とか、『見ても食べてもおいしい花』とか、『花が美しく、実もたべられるもの』といった、欲張りな要望が結構寄せられていたのだ。それなのに自分について言えば、未だに花への興味の方がずっと強いので、人間としては少々変わり者の方に分類されてしまうのかもしれない。
フィデス社(オランダ)の 試作温室


フィデス社(オランダ)の
試作温室にて

◆どこを食べよう?

食用になる品種というコンセプトは簡単に決められたが、問題は具体的に何の植物種を選ぶかだ。同時にどの部分を食べるかということも重要な検討事項。
葉? 根? 実? 茎? 芽? 花? 
植物の食べられる部位は色々。そうそう、忘れちゃいけない。種子だって食べられる。さあ、どこを食べようか・・・。


さらにプランテッドの読者が気軽に育てられることも考えなければならない。だとするとあまり大きくなって畑でなければ育てられないような植物はNGだ。したがって次のような条件は最低でも満たさないといけないことになる。


  • ・ベランダで簡単に育てられる 
  • ・あまり大きくならずに鉢植えで育てられる
  • ・それなりの期間収穫の喜びを味わえる

  • さらにさらに、次の条件まで満たせれば最高だ。
    ・スーパーではあまり見かけない珍しさ
  • ・見た目もそれなりの観賞価値を備えている

こうして考えを整理していくと、現実にはかなり難しいターゲットだということが分かってきてしまった。しかし、花をいくら育てても決して味わうことのできない喜び『食べる喜び』を味わわせてくれる植物の育種は、私にとっても挑戦しがいのある刺激的なテーマなのだ。やらずに諦めるようなことだけはしたくない。

よしっ、一丁あの植物を改良できるかやってみよう!

じゃがいも畑写真


弊社のジャガイモ畑。ちなみに第3の
ターゲットはジャガイモではありません。

シンシア写真
(じつはグループ会社がおいしいじゃがいもを販売中。 名前はシンシア

◆秘密の開発コード名は・・・

最後に恒例の秘密のコード名を大発表!
今回は花以外に初挑戦することを宣言するので、いつも以上に気合を入れてエド・はるみ風にご紹介。


私の仕事は、ブリーディングゥ〜♪
狙いは内緒のサムシングゥ〜♪
うまくいったら、ダンシングゥ〜♪
でも失敗したなら、ショッキングゥ〜♪


『見て良し』、『料理して良し』という合せ技のコンセプトだから、秘密の開発コードは『ルックッキングゥ〜』に大決定!!

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