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育種のトビラ
第24回: 意外な展開

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今回の 育種のトビラ では、主に新ターゲットのルックッキング2についてご報告いたします。 (2010年1月29日)

 

年が改まって気分一新。育種のトビラも加速して。

 

といきたいところだが、植物の生長の方は加速する気配が無いどころか、ますます遅れている様子。まあ、こればっかりは仕方がない。冬至前後は昼間の長さが短い上、日の光も弱いからだ。それに加えて夜温がマイナス5℃を下回る日が続くんだから。いくら温室内であっても、すべての植物にとっての生育適温を維持するなんて実質不可能。1〜2月は、寒さに弱い植物達にとって首をすくめて縮こまっているしかない時期なのだ。

 

日光の山々の写真

植物開発研究所から見える

雪化粧した日光の山々

◆ルックッキング2:まだ内緒

そうは言っても例外はある。例えばこのルックッキング2。11月4日に播いた苗は、一番温かい温室で特別に育てられている。寒さに弱い植物だということもあるが、雑種がどんな風に育つかを1日でも早く見てみたかったからだ。

 

さて肝心の雑種の様子だが、草姿は見事に両親の中間。誰が見ても、この親にしてこの子ありといった感じで、意外性はなかった。ところが、花の咲く時期については予想外の結果が待っていたのだ。

 

両親はまだ蕾も確認できないのに、子供の方はさっさと花を咲かせてしまったのだ。
両親は晩生(オクテ)でも、子供は早熟だってこと!?

 

よくよく考えてみれば、これも納得できる。じつは、両親は収量を高めるために花が遅く咲くように改良されてきたからだ。しかし雑種自体にはその性質は受け継がれず、本来の開花時期に花を咲かせただけなのだろう。簡単にいえば、開花時期という性質について先祖がえりが起きたと考えられるのだ。

 

ちなみに今回育てた雑種自体には商品性はないと判断できそう。というわけで、当初の想定通り、優れた個体を選抜するには、さらにもう一世代タネを採ってF2世代を育てなければならないということになった。

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